ばしこ氏のブログ

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”起業”というと怪しく感じるのはなぜか~九大起業部から考える~

九大起業部がスタートアップ11社創業したそうなので見に行ったら、低品質キュレーションサイトが11個並んでいた悲しみ|ushigyu.net

https://ushigyu.net/2019/10/04/kyushu-university-start-up-club/

 

 

きっかけはこのブログ。

 

近年、九大起業部から11社も創業したそうなのですが、全部同じようなキュレーションサイト。

九大なら、どこかの学部と連携して商品開発とかしてもいいくらいだと思うんですが…

 

北九州高専内で起業したベンチャー企業のほうがまだイメージに近い。

参考:http://www.next-tech.co.jp/http://www.next-tech.co.jp/

 

 

まあ、通常ベンチャー企業であったり、大学の起業部というと、もっと新しいことに挑戦するようなイメージですが、どうも既存の焼きまわし感がヤバくて、現在(2019年10月現在)、炎上中。

 

 

そもそも、なぜこんなに”起業”というと怪しく感じるのか。

なんか嘘くさいのか。

”起業”というワードの使われ方がおかしい気がするんですよ。

その点を、この九大起業部からちょいと考えていきます。

 

実際に出会った、「起業を誤った扱い方をする人々」を、似た事例から取り上げていく。

 

 

 

 

・何も、目標がない人たち。

 

まず大前提として、何も起業することそれ自体が悪い事なわけではない。

 

やり方の問題である。

 

風評被害を防ぐため前置きしておくと、九大起業部は実際ベンチャー企業を発出している。

 総理官邸に呼ばれたりもしている。

 

 資金の1億円調達。

 

 

まあ、少なくとも「メドメイン」はこの九大起業部を世に知らしめた大きな功績であり、これを見ている限りだと、とても九大起業部自体が悪質であったり、質の悪いサークルには思えない。

 

じゃあ何が問題なのか?というと、”起業”に惹かれる人の問題であると思う。

 

”起業”に惹かれる人に2種類いると思っていて

 

・起業の先の目標がある人

・起業することそれ自体が目標な人

 

がいる。前者は問題ないのだが、問題は後者である。

 

特に目標がないため、その目標として何かを与えられたい…!

と言う人が、その目標として起業を扱っている気がするのだ。

しかし、疑問に思うのが、腐っても旧帝大である。九大は。

「そもそも九大にそんな人間(目標がない)がいるのか?」という点がある。

僕もそう思っていたので、僕があった一人の九大生の話をしようと思う。

 

もうアカウントは消えてしまったが、昔ツイッターネットワークビジネスを誘ってきた学生がいた。

プロフィールには九大であると記載があった。

 

最初見た時は、偽りかと思った。

僕の中では、インターネットビジネスや、マルチ商法といった怪しいビジネス手法は、ある程度学歴の低いところでしか成り立たないと考えていたからだ。

学歴の上のところであれば、学生からまともなビジネスを始める人もいれば、ほかの起業とのつながりも多い。そういったものを間近で見ていれば、ビジネス手法が怪しいかどうかすぐにわかるだろうと思ったからだ。

というわけで、最大限警戒した上で会いに行った。

場所はカフェを指定してきたから、特に囲い込みに会うことはなさそうだった。

 

 

さて、カフェについて会って話をした。

 

結論から言うと、彼は九大生。本物だった。(学生証もあった)

 そのうえ、話もうまかった。

 話の本筋としては、現在不景気が続いており、一つの会社が長く持つかわからない時代であるため、別のスキルを持っておく必要がある、と言った内容だった。

 そこの話はとてもうまかったし、しっかりと事実が並べてあり、僕も考えているようなことだったので、「確かにな」と思ったし、彼が頭がよいことがうかがえた。

なので、学生証を偽るとかどうだとか以前に、彼の話のうまさ、思考力から「少なくとも、九大レベルの学力がある人だ」ということははっきりわかったのだ。 

 

しかし、「というわけで、ネットワークビジネスが必要なんです」と、言われると、「ん、いやいや、待って待って」というところなのである。

 そこの論理だけが飛躍しているのである。

九大生なら、もっと周囲に別の手法を持っている人がいるのでは?

ベンチャー企業を立ち上げる先輩もいるのでは?

スキルをつける方法は別にもあるのでは?

 そういう別の選択肢を上げるとだんまりだった。

 僕はなんとか会話の途中で、ネットワークビジネス間違っているよって言いたかったんだけれども、ハマっている人にあんまりにも否定から入りすぎてしまうと、よりハマってしまうので、どうにかこうにか、純粋な疑問としてぶつけて、本人が気づいてくれないだろうか、ということで色々アプローチをかけてみた。

 

そういう話をしている中で、彼が身の上話をしてくれた。

 彼は九大に入るまでずっと勉強してきたそうだ。

両親や親族から、「九大に入れば将来安泰」「九大を目指せ」と言われ、コツコツコツコツ頑張って、そしてついに念願の九大に入学した。

 しかし、ここからである。

 通常、大学は社会人になるための通過点である。

 しかし彼にとっては、九大に入る、ということこそがゴールだったのである。

 だから入ってから何も目指すことがなくて、虚無であったと彼は言った。

 そんな中、ネットワークビジネスを知り、そのリーダーに「お前は今のままじゃだめだ」と言われ、そのビジネスに通っているとのことだった。

 大学の中では友達もいなかったが、ビジネスの中で友達もできて、月10000円を払い、今は目標もあって、幸せだと言っていた。

それは彼の純粋な声だった。

 

僕のこの経験から、起業やビジネスに関して、「目標のない人の、わかりやすい目標にされているのでは?」という仮説が立った。

 

・”起業”は彼らの欲望をすべて満たす

さて、事例を一つ挙げたが、先ほど挙げた事例はあくまでもネットワークビジネスである。旧帝大レベルでも目標のない人がいることが分かっても、ネットワークビジネスほど、”起業”ということに怪しい要素はないように思える。

何故なら起業で詐欺なんてできないわけだし。

ネットワークビジネスなら、先ほどの学生みたくビジネスを学ぶ費用だったり、商材売りつけて搾取できるが。

 

起業というのは、本来、”ある事業をやりたいが、既存の企業に存在しなかったり、するが難しい・自分と考えが違うなど、自分のやりたいこととずれているため、新しく会社を立ち上げる”という中身であると思う。

 

つまり、起業は”自分の中で明確に目標があり、自立している人”が行うものである。

 

逆に言えば、起業をしたことがあるということは、自分の中で明確に目標があって自立している、ということを示す一つの証拠にもなるのである。

 

僕が思うに、そこをはき違えているのだと思う。

起業さえすれば、自分は目標があって自立して行動している人間になれるんだ!という大いなる勘違いが、おかしな怪しな起業を生み出しているのではないだろうか。

 

つまり、大学入学という目標を達成して虚無になっている人々が、新たな目標を求めて「起業」を目指しているのではないだろうか。

どうも起業ということ自体が、そういう学生の目標のネタになってしまっているような気がする。

 

 

こういった勧誘も、わからなくはないのだが、どうもイメージが違っている気がする。

”漠然と”やりたいことがある人ではなくて、起業は本来、明確にイメージがあり、どうしてもやりたいという強い意志がある、という人間がやるべきである。

 

だから僕としては、起業部というのは、明確にビジネスとしてこれをやりたいという強い意志があるが、方法がわからない、という人向けにあるべきであって、新しいことを始めたい人というと違う気がする。

 

 

re.PORT株式会社 / インターネットメディア事業(債務整理

https://saimusayonara.jp/

↑これが起業部の起業したものの一例である。

 

クオリティの問題ではない。

 

本当にこれはあなたが起業してまでやりたかったことなのか??

 

(追記:2021年1月29日)

リンク消えとるやんけ!!! 

これ、何を表しているかと言うと「起業の先にやりたいことがある」んじゃなくて、無理やっこやりたいことを作るために作ったから結局長続きしていないのでは…。

(ちゃんと企業として立ち上げたのなら、移転先貼るとかなんだとかあるだろうに…)

 

僕は行為自体を否定しているのではない、”既存の企業でできるだろうがこの野郎”という話をしているのである。

明らかに起業ということをすることそれ自体が目標になってしまっているのがモロわかりである。

やりたいことがある…!という人が、つたないことをすることを責めるつもりは一切ない。

「やりたいことがない」と言う人が、無理やりやりたいことをしようとした結果、「起業をとりあえずしよう!」というふわっとしたことをするのをやめろという話をしている。 

 

そして、僕はこれにめちゃくちゃ怒っている。

 

なぜなら起業することそれ自体のイメージも悪くなってしまうからである。

 

これで九大起業部の名が悪く言われ続けると、そこで本当に明確な目標があって起業がしたいと思っている人々まで、風評被害を受けるハメになってしまうからである。

今時点で「起業」に嘘くささを感じるのは、先も言ったようにあくまでも起業を行うというのは、やりたいことの手前にくるものであり、決して先行して「起業」と言う行為それ単体のみで語ること自体がおかしな話なのである。

 つまり、「起業」をやたらめったら語る人と言うのは、そもそも目標も何もなく、とりあえず何かやった感を出したいだけなのである。

その先を目指している人は、あくまでも起業をしたことそれ自体は、通過点にしか過ぎないのだから。起業自体はもちろん大変なことだろうが、先が見えなきゃ話にならない。

 

・起業でオナニーするな

 

僕が思うのは、はっきり言って「起業することそれ自体で絶頂ウハウハで興奮して満足してそれ以降賢者タイムに入るくらいならもうしないでくれ」というところだ。

 

起業オナニーをするな

 

自己満足でしかない。

別の目標を立ててほしい。

このままでは、起業部が逆に本当に起業したい人の足を止めるハメになりかねない。そういったことは絶対にあってはならない。

「学生に対して、そんなことを言わなくても…」と思うかもしれないが、腐っても旧帝大が持っている威光の影響力と言うものを、もっと慎重に考えてほしい。

 

これが次の新たなネットワークビジネスの肥やしにされてしまうんだから本当にやめろ

 

僕が予想がつくのが、キュレーションサイトを立ち上げるための教材を販売します!!とかいう怪しいサイトで「九大の起業部もこんなことをやっています!!」という詐欺の補強に使われかねないという話をしているんだということ

 

僕が詐欺師であれば、たぶん流用する。

九大起業部がそもそものメドメインのような企業を発出していることを踏まえ、そういったところでもキュレーションサイトを運用しているということを伝えて、あとはその受講料やテキスト料でも盛ってやれば、ある程度食いつくだろう。

 

そしてさらに強く抗議したいのは各新聞社、そして大学である。

 

www.nikkei.com

 

 

日経新聞日刊工業新聞も、いったい何を考えている???

学生が気づかないならせめて君らが止める立場でしょうが。

何を知らん顔しとるねん。

 

当の九大も、何をしているんだか。

 

 

とりあえずお問い合わせフォームには意見を入れたけれども。

 

 

 

だから強く抗議する。

 

今すぐ起業部の在り方を見直してほしい。

 

それだけである。

 

 

以上。

まあ勢いで書いたが、起業する人も、九大の方々も、本当に考えてほしいなと思った問題であった。

 

 

 

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