キングヘイロー差し育成はヤメロ!!~レジェンドレースの備え~
※キングヘイローがURA優勝できない人向けの記事です。
無課金の初心者~中級者向けかな。
4月15日からレジェンドレースが始まります。
しかし、レジェンドレースでは「サクラバクシンオー」が相手にいます。
相手にいる馬は使えませんので、ここでは初心者~中級者にとって一つのハードルとなります。
初心者でも何も考えずに育てられたサクラバクシンオーが使えないので、
短距離はサクラバクシンオーに任せて中長距離キャラの育成中心だった初心者たちはかなり厳しい戦いになるんじゃないでしょうか。
そうなったときに出てくるのが「キングヘイロー」です
キングヘイロー戦はサクラバクシンオーで乗り切って、サクラバクシンオー戦をキングヘイローで乗り切る。そういう形に切り替えるしかないです。
しかしこのキングヘイロー、
育成がクソムズイ
なんせ「高松宮記念」が鬼門すぎます。
驚くぐらい、今まで勝ってたのにいきなり10着の嵐になります。
なんで?
(これは動画を取っていたけどキレて8着表示が出た瞬間動画を切ったので
変な画面になってます。つらい。)
そこでキングヘイローめちゃこの二日間でオリャアと育てました。
その結果わかったのは
キングヘイロー差し育成はやめとけ
ということです。
(かっこ内は負けた試合)
差し:E、D+(高松宮記念)、D+(高松宮記念)、C(高松宮記念)
C+(天皇賞(秋))、B(URA決勝)、B+(全クリ)、B(URA準決勝)
C+(スプリンターズステークス)、C(高松宮記念)、C+(URA準決勝)
C+(URA予選)
先行:B+(全クリ)、B+(全クリ)、C+(URA準決勝)
あんまりにもカチンときて無理やり優勝したるわ!!とやりましたが
差し12体中優勝1体、先行3体中2体優勝
うん、先行だわ!!
しかも12体中4体も高松宮記念で死んでるんですが…。
キングヘイロー解説します。15体育成して12体犠牲にしたその力を…。
なぜキングヘイローはこんなにも難しいのか
・鬼門、高松宮記念
まず、キングヘイローはちょっと特殊です。どういうことかというと
目標が特殊すぎます。
・ジュニア級メイクデビュー(マイル)
・ホープフルステークス(中距離)
・皐月賞(中距離)
・日本ダービー(中距離)
・菊花賞(長距離)※出走のみ
・高松宮記念(短距離)
・安田記念(マイル)
・スプリンターズステークス(短距離)
・天皇賞(秋)(中距離)
(※赤が短距離~マイル、青が中~長距離)
最初の数戦で「おっ、皐月賞もダービーも勝った!!このキングヘイローは強い!!」と勘違いしていると、高松宮記念でいきなり距離が変わって死にます。
こういうことを平気でやってきます、キングヘイロー
それは距離での差し方が変わるからです。
長距離中距離だと、差す時間が十分にありますが、短距離だとそもそもすぐレースが終わってしまうので、差し切れずに終わってしまうことが多く、そもそも短距離差し自体が育成難度が高いのです。
しかも、じゃあ…ということで、パワー全振りとかにしても負けるし。
(※これも高松宮記念で死んでる)
なので、ともかく菊花賞以前の結果はギリギリ5位とかでいい。
ガン無視しよう。
菊花賞以前を勝っているかどうかはスルーでいい。
問題は高松宮記念を勝てるかどうかでしかない。
それだけを注目しよう。
・第二の鬼門、天皇賞(秋)
さらに怖いのが「よし!高松宮記念超えたな!」とおもって短距離育成に注力していると、いきなり最後にまた中距離レースが来るんです。
スタミナ全然足りずに死亡。
パワーはめちゃくちゃ上げたんだけどな…。
なので、マジでわけわからんのですが、
最初は中距離で頑張れ!と言っておきつつ
やっぱお前短距離!と言われたかと思えば
最後にやっぱ中距離やろうぜ!と言われる
なので、相当慎重に育成しないと、マジで失敗しまくります。
・なぜか、短距離差しキングヘイローが事故る
でも、短距離差し自体が地獄かというたらそうでもない。
試しにハルウララを差しで育ててみたら
・URA予選負け
・URA決勝負け
・URA準決勝負け
・URA優勝
と、まあまあそれなりである。
そもそもマジでなんでかわからないのだが、
何故か差しキングヘイローは相当事故る。
・差し体制に入るのが何故か遅い。
・なぜか、馬群にめちゃくちゃ飲まれる。
こういうことが多く、特にキングヘイローは
目覚まし使いまくってたら11着→8着→1着でクリアとか訳の分からんことをしだす。
(要は、1着の力があるのに何らかの理由でめちゃくちゃ順位が下がっている)
実例を出そう。
(※高松宮記念です)
スタート直後から14着。調子が悪い。
そのまま18着に落ちて最後のストレートで全然上がれず、
結局11着。大負け。
目覚まし使っても似たような展開で
8着。
ここまで来たら、誰もが「ステータス不足で負けたのだな」と思う。
しかしそうではない。
泣きの目覚ましもう一回で
最終ストレート入って11着から差し切って1着ゴール
何????????
明らかに謎の力でめちゃくちゃ死んでる。謎。本当に。
キングヘイロー、怖い。
スタミナ因子とスピード狂で育てろ
もう一番はえ~のが
先行にしてスピード狂で育てろ
です。
差しは捨てましょう、マジで。事故ります。
スタ因子9、スピ因子8で継承して、
サポートスピ4ガン積です。
スキル取りと、まあまあパワーが来たのでSまでは行きませんでしたが、
これでURA優勝。
スタミナ因子を積む理由は、中距離などはスタミナがないときついですが、
スタミナ練習とスタミナサポに割く余裕がないからです。
これだとかーなーり楽に優勝できました。
(無課金で因子ねーよ!という人は、スピ因子9あるいはスタ因子9のフレンドは必須です。後は自分で持っているキャラで一番いいヤツ、あんまりいないのであれば、中距離適正を上げることを中心に考えて継承しましょう)
また、スキルに「稲妻ステップ」と「巧みなステップ」を入れていますが、この辺りの位置取りスキルは先行でもマジで重要です。
スピード狂…といいましたが、バクシンバクシーン!する必要はありません。
Aぐらいまで持って行ってあとはスキルを取りに行きましょう。
特にスタートでいい位置を取る「注目の踊り子」なんかもいいかも。
(スクショ取れませんでしたが、先行で馬群飲まれて10位スタートでそのまま上がれず死亡、とかもあったので、キングヘイローがなにかしらの理由でマジで馬群に飲まれやすいんだと思います)
位置取りスキルなので、トウカイテイオーサポートの人をフレンドにしましょう。
・イナズマステップ
・垂れウマ回避
・巧みなステップ
・ポジションセンス
・臨機応変
と、マジで位置取りスキルが相当多いです。
僕はこれに自前の「スマートファルコン」で注目の踊り子が取れるようにしました。
ヘイローステップで乗り切れ
キングヘイローは本当に難しいです。
死ぬほど難しいです。
差しはどう頑張っても事故ります。
僕も意地で一体優勝させましたが、これも目覚まし相当使いました。
なので、差し育成は相当因子がそろっているか、
SSRサポが充実しているか…という以外ではやらないほうが賢明です。
ともかく差し育成を避けましょう
そして、キングヘイローにガンガンステップを覚えさせて、ヘイローステップで事故なく頑張って乗り切ってください。
これでキングヘイロー育成はばっちりですね。
頑張れ、初心者のみんな。
最後に:優勝デッキ一覧(初心者オススメもあり)
皮肉なことに、一番難しい差し育成のほうが、構成難易度が低いです。
しかし、ここに至るまで相当失敗しているので、あくまでも繰り返し同じデッキで
試行錯誤して、目覚ましも使う覚悟で参考にしてください。
(※一つ目はURA決勝負け)
2凸Rトウカイテイオー
3凸SRエイシンフラッシュ
3凸SRアグネスデジタル
スキルもこんな感じ。金スキル1つしかないしいけるのでは。
(もしこれ参考にして差し育成うまくいったら教えてください)
スタミナを因子やスキルで補うイメージで。
スタミナがもっとあったら好転一息スキルいらないかも。
もう一つのほう、差し優勝デッキはこれ。
因子もフレンドはスピ3スタ6、自前は「スタ5」と難易度は低いです。
スタミナを因子で補完し、スピパワのみに注力する作戦です。
しかもデッキは
未凸SRナイスネイチャ
3凸SRエイシンフラッシュ
3凸SRアグネスデジタル
と、SSRは2枚だけでOK。
これも垂れウマは必須です。
また、差し切れない可能性をできるだけ潰すため、
一陣の風や全身全霊も取っていきたい
特にトウカイテイオーのヒントはできるだけ回収しましょう。
残りの先行デッキを一挙にどうぞ。
こっちは因子9とか8とか、SSR多いから参考にならないかも。
因子はスタ9スピ8
スピ因子8、スピ因子6スタ3
これで頑張ってレジェンドレースに備えましょう!!!
ウマ娘効果で話題!?初めての乗馬クラブへ行ってみよう!
ウマ娘流行って、リアル競馬も流行りはじめ、
今週4月11日(日)には桜花賞がトレンド入りに。
そんな中で、3月末のこのツイートが僕の中でずっと気になっていました。
ウマ娘から、ついに引退馬支援の流れまでに漕ぎ着けてるの感動する。もしウマ娘から競馬に、そして引退した馬の行く末が気になった方が居たら、是非体験乗馬をして、そして続けてみてください。乗馬人口が増えればそれだけ引退馬の支援先が増えるのです、乗馬クラブで働く人間の、願いです。
— cry (@suzukacry) 2021年3月30日
なるほど?と思い。たしかに、引退した後の馬はみんなどこに行っているんだろう?
というのは気になっていた。
なので、さっそく地元の近くの乗馬クラブへ行ってみることにしました!
・乗馬クラブへ行く前に
わからないところは問い合わせましょう!
どこもかなり丁寧な対応をしてくれるところは多いので。
また、乗馬クラブにも色々種類があり、一回限りの初心者限定のところもあれば、
一回体験したのち、さらに興味がわけば今後自由にホーストレッキング(外で、他のサポートなどを付けずに一人で広いところを走らせることができる)ができるように、ある程度の資格を学ばせてくれる本格的なところもあります。
僕が今日行った「クレイン福岡」は後者になります!
ちなみにホーストレッキングには乗馬ライセンス4級がいるらしい。
(追記 2021/4/13)
クレイン福岡のようなところは、あくまでも「乗馬クラブ」なので、定期的に通おうか考えてるけどちょっと試してみようかな、という感覚です。なので、定期的に通うかは考えてなくて、ともかく経験してみたい!という場合は、牧場などもう少し観光寄りの一回限りメインのところの方がいいかもしれません!
・乗馬クラブレポ~クレイン福岡~
・職員もウマ娘を知っている!?
さて、さっそく来ました、乗馬クラブクレイン福岡。
海沿いにある乗馬クラブで、福岡市中心部から船で15分ほど。
早速中に入るところで、この白い柵の中では、最初来た時は馬が障害物を乗り越え走っていました!
が、「馬は大きな声に驚きます。静かに通りましょう」という
看板が立っていたので、「写真もどうなんだろ…?」と思い少し控えました。
(※なのでこれは帰りに撮った写真。大きなシャッター音や、フラッシュで驚かせなければ、大丈夫だと思います)
で、中はこんな感じでした。
逆光で見えませんが、光の向こうは海!!
手前側が初級、その先が中級、そしてその外(逆光で見えないところ)が
上級者で、なんと海沿いで馬を走らせることができるみたいなんです!
いいな~~~。
それで、最初は注意事項の説明から入り、馬の危険性と、馬に対してどう接するべきかという基本を押さえたのちに、乗馬の準備へ。
「何をきっかけに来られたんですか?」
と聞かれたので、
「競馬に興味があって…」
とふわっとごまかしていたのですが、
話を掘り下げられたので、
「実は、競走馬をモチーフにした作品があって…」
という話をしたら
「ウマ娘ですよね?」
と向こうからツッコミが入りました(笑)
「今何育ててますか?」と向こうから聞かれたので、
「トウカイテイオーです」と答えたら
「トウカイテイオーの子供もここいますよ!!」と言われて
マジ!?!??!とテンション上がりまくりでした。
話によると、ウマ娘の話が結構既存会員の話の中でも出てきたりして、
今まで乗馬だけやっていて、競走馬のことはしらーん、という人も知るようになってきて、特にここでは女性の人気が増えてきたそうで、女性と年配のおじさんが歴代の競走馬について話したりする光景が見られるようになってきたそうで…。
「トウカイテイオーの声めっちゃ好きって女性もちらちらいて、machikoさんかわいいですよね~」とまで言っていたので
「こ、こいつできる……」
となってしまいました。
(こちらから「ウマ娘」のワードを出さずに色々と話が出てきたのでびっくりしました)
なかなか、競馬関連の作品でここまで盛り上がることはあんまりないそうで、あからさま「新規入会者がめちゃくちゃ増えました!!」というほどの勢いはまだ来ていないそうですが、明らかに作品の話題が新規希望者や既存会員の中で増えてきているとおっしゃっていました。
ちなみにここには、他にはティエムオペラオーやアグネスタキオンの子供もいるそうで!
ますます楽しみになってきました。
・いざ乗馬
ここからがメインなのですが…。
初めてということで、スマホをポッケに入れて、落としてしまったり、
それで馬に踏まれてしまったりすると不味いということで、
ここから先は持ち込み×。
慣れてきたら写真は撮れるかもですが、今回はいったん写真ナシでありました。
ヘルメット、ブーツ、落馬時の衝撃吸収のジャケットを身に付け、いざ乗馬!
馬、デカい!
馬、めっちゃサラサラ!
馬、めっちゃ柔らかい!
が最初の感想です(笑)
馬でかいのはそりゃそうですが、毛並みがめちゃくちゃサラサラで、素手で触らせてもらったのですがめちゃくちゃ気持ちいい……しかも足の筋肉もめっちゃ柔らかい…
和む…。
と、少しスキンシップを取った後に乗馬へ。
けど最初は、乗って手前の円をぐるぐる回るだけです。
ええっ!?それだけ??
と思うかもしれませんが、
めちゃくちゃ難しいです。
なんせ馬は体高が160~180cmぐらいあるので、乗った時点で視点めっちゃ高いです。
その上、馬めちゃくちゃ揺れます。すっごい揺れます。
なんてったって生き物なので。
職員さん曰く、まず
・馬が静止状態で乗る
・馬が進む
の2つがあるそうで、
乗るだけで「ギャー高い!!!!」ってビビっちゃう人もいるし、
そのあと進みだしたら「ギャーめっちゃ揺れる!!!!!!」ってビビっちゃう人もいるらしいです。
ともかく乗ってみると、まあまあ高い。けれども、馬は結構初心者向けでおとなしいお馬さんだったので、馬もゆっくり歩いてくれました。
(※乗った馬の詳細は後述します!)
僕は元々サイクリングなどで体幹があったのか、「初めてなのに結構いけますね~」と言われて、歩いたり、そのまま手を離したりしても全然大丈夫でした。
・意思疎通ができると嬉しい
写真があんまり撮れなかったので、馬の教科書を使いながら説明を…。
乗ったときの景色はこんな感じ。
で、左に曲がりたいときは左にたずなを引き、右に曲がりたいときは右に引きます。
(画像に書いてある「開き手綱」と「押し手綱」はまたちょっと違う話なので、イメージとしての参考程度に)
それで、先ほどの円状のコースをすこし改造し、真ん中が通れるようにしました。
そうすることで、まっすぐ進ませるか、左に曲がるべきか、選択肢ができますので、それを馬に指示することで、指示を聞くかどうかを試すことができます。
最初、左にたずなを引いて、途中で左に曲がらせていたのですが、3~4周ぐらい同じことをすると…
こっちをちらっと見てきて
と、言わんばかりに、こちらを見て、なんと先に左に首を傾けてくれるのです。
なので、そこまで強くたずなを引かずに、少しだけクイっと引くと、そのままスムーズに左に曲がってくれました。
こうやって意思疎通が取れた!と感じるととても楽しかったです。
所々で、馬を褒めたのですが、めっちゃ褒めた時はあからさまテンション上がったというか、歩行ペースと動きがめっちゃ激しくなってました!
そうやって、ちょっとしたことで、馬の意思が読み取れるようになると楽しかったです。
ちなみに、馬を褒める時はめっちゃバシバシ叩いていました。
「大きな音じゃなければ、触感には鈍いのでバンバン叩かんと気づかんですよ~」ってバシバシ叩いてました、職員さん。
鞭とか痛くないのかな~と思ってたけど結構そこは頑丈なのね。
・引退馬の行方
・乗った馬の詳細
乗った馬は「フラッピー」という名前でした。
競走馬名?は明かしていないのかアレでしたが、
両親の名前を公表しており、かつ
「天皇賞(秋)で2位になったペルーサって馬の兄弟なので、結構すごい馬ですよ~」と言っていた情報から、彼であることが分かりました。
カレンダーマーチ。
2勝はしていますが、G1、G2どころか、ウマ娘では初級ともいえるOP特別への出走もなく、引退していった馬です。
ウマ娘には輝かしい馬がたくさんいますが、その陰でこんな馬がたくさんいるんだろうなあと思うと少ししんみりしました。
競走馬としてはダメダメな成績。
競争馬の種馬としてはとても活躍できないでしょうし、だからこそ競走馬の受け皿としてこういった乗馬クラブがあることは容易に想像できました。
このカレンダーマーチ、もといフラッピーくんはめっちゃ優しくて、先ほど述べたように察してこっちみてくれたりするし、しかもレッスン時間終わる10分くらい前になるとしきりに止まってトレーナーさんを見つめだして、それについてトレーナーさんは
「あー、これ「もうレッスン終わりじゃね?」って訴えてるんですよ」
って言っていました。
しかもレッスン終わりにトレーナーさんと話していたら間に入ってきて「なでろ~なでろ~」と言わんばかりに頭を押し付けてくるかまってちゃん。
そういう可愛いところがありました。
それですっかり愛着がわいてしまい、また次も行くことにしました。
・みんなも乗馬をやって引退馬を支援しよう!
ウマ娘から、ついに引退馬支援の流れまでに漕ぎ着けてるの感動する。もしウマ娘から競馬に、そして引退した馬の行く末が気になった方が居たら、是非体験乗馬をして、そして続けてみてください。乗馬人口が増えればそれだけ引退馬の支援先が増えるのです、乗馬クラブで働く人間の、願いです。
— cry (@suzukacry) 2021年3月30日
さて、冒頭の話に戻りますが、競走馬には、彼のような馬――残酷な言い方をすると、競馬史には何も残らないような馬ーーがたくさんいるんだろうなと気づかされました。
彼の競走馬時代の写真も、今ネット上では探しても全然見つかりません。
シンプルに、
・ウマ娘の血筋に触れられる!!
・ウマ娘で気になったけど実際の馬ってどんな感じだろう?
とか、気軽なきっかけでいいと思います。
それでまずは体験乗馬をしてみて、ぜひ馬の良さを楽しんでみてください。
それがまわりまわって、引退馬を支援することにもなり、新たな競走馬が生まれるきっかけにもなると思います。
僕は、ウマ娘関係なしに単純に乗馬にハマりそうです…(かわいいし、運動になるし…)
体幹めっちゃ鍛えられるそうなので、1日中乗馬してたら職員さんたちでも筋肉痛になるそうで、ウエストめっちゃ痩せると言っていました。
↓今回お邪魔したクレイン福岡
ウマ娘やっただけの人が頑張って桜花賞を予想する
さあ、ついに桜花賞になりました。
ここ1カ月じわじわとウマ娘→競馬の流れがあったので、
早速予想して、買ってみることにしました!!
・予想の手がかり、どこにする?
まずびっくりしたのが、
「まあ、ウマのデータたくさんネットに転がっとるやろし、それでそれなりにわかるんでは…」
とナメてかかっていたら、
「桜花賞のウマ、全然走ってへんやんけ!!」
となった。
そりゃそうだ。
ウマ娘でもかなり前半のほうで走るレースだし、なによりも、
現3歳馬限定のレース。なるほどなるほど、あんまり考えずにウマ娘やってて
「そういえばシニア級になったら桜花賞出てこねえなあ」とかアホなこと考えていたが、そういうことだったのか。
ともかく、
デビュー戦
→その次くらい
→その次の次
→桜花賞
みたいなかんじで、だいたい3~5戦ぐらいのウマばっかが走るので、ぶっちゃけ読めなさすぎる。
わからん!
とりあえず今ウマ娘である知識として
・コースごとに坂とか形が全然違う
・距離適性がある
と、いうぐらいしかない。そこを元にとりあえず考える。
・コースごとのタイムを知る
コースごとに坂とか形が全然違うっての、これって逆に言えば、全く同じコースでの成績比較すりゃいいんじゃね!?
と思ってエクセルにまとめてみた。
やはり、人気なのはタイム順に近いようだ。
雑だがこんなところか。
特に、同じコースで早かったウマはやっぱり上位人気に来やすい。
直近のレースで、かつ、同じコース・距離の「阪神JF」で強かったウマたちが上位に来ている。
・距離適性
16番、17番人気を見ると、1600mが初めてのウマや、1800mが適正なのでは?といった感じのウマもいるので、ここも順当といったところか。
困ったことに、そもそもデータが少ないので、ミホノブルボンとか、たしかアレ最初マイル系で行こうぜ!となってたとこから中距離長距離もいったはずだから、4レースそこそこじゃ適性はまだはっきり確定はしていないはずだから、16~17番人気も可能性があるはあるかもなんだが…。
・その他要素
ここ10年の桜花賞を見ても、上位3位には基本1~5番人気、よくて9番人気が入ることもある、と言った感じ。それ以下はごくまれにあるぐらいで、ほとんど入らない。
それでいうと1~10番人気に絞って、考えた方がよさそう。
と、いうことでいったん11番人気以下はサヨナラとする。
(というか、そうしないと考えが回らん…)
と、いうわけで絞って、それぞれのウマを個々に見ていきましょう。
・本格的に馬選び~動画で検証~
・メイケイエール、めっちゃ暴れ馬
僕が競馬する前から知っている武豊さんでさえ制御が大変らしい。
動画見たがスゲー荒れてんな…(いや、これで勝ってはいるけど…すご)
そんで、しかも今回武豊さんじゃないときた。
まあ、といいつつも4勝してきているから、3番人気なんだろうけど、
にしても乗りこなすのが大変そう。
素人予想だし…と言い訳しつつも、「こいつ番狂わせ起こして下がっちゃうのでは?」と読んで、3番人気メイケイエールは予想から外すことに。
これでとりあえず1,2,4,5,6,7,8,9のどこかから選ぶことに。
・ソダシとサトノレイナス、やっぱ強くないか?
これを見ていても、やはり圧倒的に強い。
サトノレイナスはソダシのぴったり後ろにつけていて、
なかなか前に出れなかったところから、後半すごい末脚で伸びてくる。
これで言うと、やはりこの2頭が筆頭なのではなかろうか。
また、それで完全に差されたように見えたソダシも、さらに差し返して
最終的に1位をもぎ取っている。
サトノレイナス1着、ソダシ2着がやはり固いのではなかろうか。
あるいは、そこに伏兵の一頭が絡んで、順位が混線するかというところだろう。
では、1,2をメインに組んで、後は誰にするか。
・最後の一頭は「勘」で。
うーーん、順当に考えれば「アカイトリノムスメ」だ。
タイムもいいし、騎手も以前勝った人が乗る。
(4戦中で1戦乗っただけだが、初ではない分いいのかなと)
で、いろいろ動画を見た結果…「ソングライン」にしました!
最後の末脚がすごいので、この子を信じることにしました!
正直、色々加味しても
ソダシーサトノレイナスーアカイトリノムスメorエリザベスタワーあたりな気がするが、つまらん!それでは。
ただ競馬新聞通りに買っているだけ。なので1頭くらいは惹かれたウマにする。
というわけで
単勝:ソダシ
三連単:ソダシーサトノレイナスーソングラインでパターン買い。
という感じで。
4ー18-16?って表記すればいいのかな。
まあ、1枚ずつ買っても合計1000~2000円くらいなので、
ちょっとした遊びという感じで。
(これに万単位つぎ込みだすと絶対破滅するので…)
・まとめ:予想、ムズイ
当たり前だが、予想簡単にできりゃそりゃわけないと思うけど。
それ以上に、ウマ娘にない「騎手」の概念や、あと「トモ」の出来?とかも
見たりするらしく。
しかも、これも当たり前だがステータスがわからんから、わからん!(笑)
でも少なくともわかるのは、ウマ娘でもそうだが「繰り返しやってればそのうちわかるはず」ということ。ウマ娘でも「なんでこれクリアできないの!?」みたいな壁に何度もぶつかったが、だいたいそれは繰り返しやってればわかる。
なので、今回もとりあえず予想を自分なりに立ててみるのが大事!
ということで、明日の結果を待ちましょう!
よろぴこ。
今からお前たちをトウカイテイオーの沼に沈める~トウカイテイオーのススメ~
これは天啓である。
ウマ娘アニメ2期を見よ
さすれば、トウカイテイオー沼への道は開かれん。
トウカイテイオーについて、
「ゲームやったけど、なんか元気な子だよね」
「Twitterで湿り気高いとか言われてるけど、そんなキャラかな?」
と思っている人向けです
トウカイテイオーって元気な子だよね!
ストーリーも楽しそう!
だ ま さ れ る な
トウカイテイオーは本当に元気ないい子だ。
いや、それに間違いはないから、騙すというと言い方が悪い。
しかし私は舐め切っていた。
「ほーん、トウカイテイオー、王道ないい子って感じで、アニメ2期は無難な感じになりそうやな」
と思って、流し見するつもりで見ていた。
油断するな、死ぬぞ
というわけでトウカイテイオーについて語る。
・ウマ娘トウカイテイオーとは
1期を見る限り、「元気っ子で、そんなに抱え込まないタイプ」という印象だった。
もちろん、「テキトーにやってる子」ではもちろんないし、一番を目指そう!という気概はあるものの、そんなに抱え込むタイプ(真面目過ぎて、勝とう勝とうとして悩むタイプ)ではないのかなと思っていた。
それで言うとアニメだけ観ればダイワスカーレットなんかもそんなに思い印象はないが。
少なくとも、「トウカイテイオーを雑に見れば、普通の元気な子」って感じだ。
これはゲームシナリオ(育成時のシナリオ)自体も、そんなに重めではなく、ゲームのストーリー(個別に見ることができる「ウマ娘ストーリー」のほう)までしっかり見れば多少その鱗片はわかるのだが、それでも「多少」である。
ウマ娘ストーリーで4話で悔しがるシーンはあるものの、一度くじけた、というくらいの印象。
まあハッキリ言って、重めの展開になるとは思わない。
・実際のトウカイテイオーの、激動の歴史
ここから実在したトウカイテイオーについて記述する。
一応、アニメやゲームもろもろは「現実のウマを知っていても楽しめる」設定となっているため、これが完全なネタバレになることはないと考えているが、人によってはそう感じる人もいるかと思われるので、そこは了承のうえで読み進めてほしい。
競争成績は、3歳時の4レース目まで無敗で、デビューから4連勝。
そのまま満を持してG1レース皐月賞へ挑み、そこでも勝利。
そして、アニメ第一話で取り上げられる「日本ダービー」に挑む。
G1の2レース目だったが、無敗の勢いのまま勝利。
ついにG1レースでも2連勝。
連勝記録は6連勝までいった。
そのままガンガン連勝街道…となるはずが、
その日本ダービー後、骨折が判明。
全治6カ月となり、その後のG1菊花賞は絶望的に。
次の年、5歳時(1992年)に大阪杯にて復帰し、連勝記録を伸ばすものの、天皇賞(春)では5位と振るわず。
そのまままた骨折となり、半年レースに出れず。
その後復帰戦の天皇賞(秋)ではボロボロの7着。
次のジャパンカップでこそ1位を取り意地を見せるものの、
そのあとの有馬記念で11着で、また骨折。
G1G2、3レース含めたデビュー7連勝の栄光はどこへやら。
骨折を繰り返し、もはやトウカイテイオーは復活しても勝てそうにない。
そんなファンの落胆を横目に、トウカイテイオーは一年しっかり休養の上、脚を直し、トウカイテイオーは人生(馬生?)最後のレースとして、1年越しで有馬記念に出場した。
そのレースでは4番人気であった。
ファンも元々の人気から、注目こそはしてはいたものの、
昨年の有馬記念は11着。しかも長期休養明け。
それまで、長期休養明けのG1レースで結果を残したウマはおらず、
ほとんどが10~13着あたりと散々な結果になっていることがほとんどであった。
当時の雰囲気までは私もわからないが、「記念馬券」的な意味合いも大きかったのではなかろうか。
そんな中で、下馬評を覆し、トウカイテイオーは勝った。
第4コーナーで中段5~7位あたり。
「トウカイテイオーがきたっ!」
その実況の声は驚愕の声だったに違いない。
1番人気はそれまで1位か2位しかとったことのない最強のウマ「ビワハヤヒデ」
直近のG1菊花賞でも1位。
第4コーナーを終わって最後の直線にビワハヤヒデがメジロパーマーとが競って入っていく形。
完全に下馬評通りであった。
その後ろから上がってきて、追い上げてきたのがトウカイテイオー。
メジロパーマーを置き去りにし、すさまじい末脚を見せるビワハヤヒデに追いすがるトウカイテイオー。
「トウカイテイオー!トウカイテイオー!ダービー馬の意地を見せるか!トウカイテイオー!」
「トウカイテイオー!奇跡の復活!」
有馬の直線は短い。
その最後の直線200m。
すさまじい競り合いを見せたトウカイテイオーは、奇跡の復活を遂げ、中364日でのGI勝利は長期休養明けGI勝利の最長記録となり、30年近く経つ今でもこの記録は破られていない。
当代一流の名馬たちをもってしても打ち破ることができなかった”有馬記念休養明け勝ち”の壁を乗り越える馬が現れるのは、『ダービースタリオン』上でのことだけだと思っていた。今も全国中で、サクラチトセオーやトウカイテイオーのような戦歴の馬がモニター内を駆け回っていることだろう。しかし、それはどこまで行ってもフィクションであり、決して現実では起こり得ないという安心感があったのである。
競馬が『ダービースタリオン』化してきたのか、『ダービースタリオン』があまりによくできているのか。私にはどっちだかわからない。
(一部略)
成沢大輔(ゲームライター)
長年の競馬ファン達でさえ信じられないような光景がそこには広がっていた。
その後、競馬場にあふれる「テイオー」コール。
競馬場は、伝説の復活を遂げたトウカイテイオーをたたえる声であふれた。
競馬人生最後の試合で、最後の最後でファンの期待に応えたトウカイテイオー。
今でも伝説として語り継がれている。
・アニメ2期の全貌(一部ネタバレアリ)
ここまで語ったらだいたいお分かりだろうか。
トウカイテイオーは6連勝するときまでは調子がいいし、
そこまでの評価で言えば、「元気な子だし、前向きで、特に悩みもなさそう」と言っても、まあ間違いではなかろう。
しかし、それからは圧倒的に挫折と敗北の長い馬なのである。
だから、めちゃくちゃに刺さる。
それまで元気いっぱいで、ニコニコしていた子が、ケガをきっかけに復帰にくじけそうになり、再度復活するも怪我。
怪我復帰しても勝てない。
その繰り返しで、だからこそアニメ2期での描写も『挫折』が圧倒的に多いのである。
そのギャップで死ぬ。
油断していたゆるゆるとした心にざっくりと、その重い重い挫折が刺さりまくって、めちゃめちゃに心揺さぶられてしまう。
怪我の中で、ライバルたちが活躍する中で無理に元気にふるまっているのが余計に刺さる。
『元気な子だなあ』
という印象は、あくまでも勝っていた6連勝の時までなのである。
だが、アニメは残酷なことに、ケガをするところからスタートし、
1期と打って変わって、『負け』と『リハビリ』の描写が圧倒的に占め、主人公がレースで勝つシーンが全くないのである。
僕は見る前のスタンスとして、完全に『負けやリハビリ、挫折は少ししか描かれないだろう』と思っていた。
それは1期の印象からでもあったが、アニメや作品の作りとして、負けっぱなしのハルウララならまだしも、有名な馬なら、勝ち→挫折→勝ちという形で、挫折はせいぜい全体の2割程度で収まるものと思っていた。
しかし、そこは原作(史実)通りに、残酷にも描いてきた。
そこの挫折が、『勝つためにとりあえず用意した形だけの挫折』などではなく、本当につらく長いざせつであったからこそ、その挫折の描写が説得力とリアリティにあふれていて、我々オタクの心に刺さるのである。
特にアニメ10話は必見である。
是非ともそこまでは見てほしい。
・トウカイテイオーを推せ
とりあえずトウカイテイオーを推してほしい。
トウカイテイオーという馬はマジで史実が最強にドラマチックであり、ウマ娘のアニメではそれをしっかりと描いている。
話を変に盛ったり、ご都合主義に合わせたりしていない。
トウカイテイオーは、史実を知り、アニメを見れば、圧倒的に深みが増す。
本来、アニメというのは、現実にあるものを抽象的にわかりやすく伝えるもので、ある程度脚色されているのが普通だが、そもそもの現実にあるウマがあまりにもドラマチックである。
だからこそ、死ぬほどハマってしまう。
正直4月4日18時~からの「ニコニコ動画 ウマ娘2期一挙放送」に間に合わせるつもりで記事を書いていたが間に合わなかった。
ただ、amazonプライムでは配信しているので見てほしい。
2期は全部配信している。
ハッキリ言って、最初数話見るだけでガンガンハマる。
そしてそのまま史実を摂取してほしい。
しかし、史実の本もだいぶ古くなってきており、価格が上がってきているため早めの入手をおススメする。
↑amazonリンクは軒並みバカ高い。
しかし、それぞれメルカリでなんとか2000円前後でどちらも入手できたため、amazonはちょっとぼったくり価格。
メルカリでも商品数は減ってきているため、今後の値上がりが予想されるため、早めに入手しておいた方が良いかと思われる。
トウカイテイオー沼は深い。
是非ともこれを機に、トウカイテイオーを知って、摂取しよう。
筆者は競馬史全く知らないところから2か月でこうなった。
君たちも是非とも競馬を知り、トウカイテイオー沼にハマろう!!
シャーマンキングアニメ1話感想:「原作通りアニメ化」の意味を考える。
先に結論を言っておくと
「原作通りアニメ化」=すべてシーンや構成、絵柄もそのままアニメ化することではない。
断じて違う。
そこを軸に記事を書いていくので読んでほしい。
①アニメ概要
アニメについては上記サイトを確認してほしい。
細かい説明は省くが
正直、気合が入っている。
どう気合が入っているかというと(以下憶測も含む)
・声優全員、10数年前と揃えてほしいという要望にほぼ応える
・その要望をかなえられなかった集英社から版権ごと買い取った講談社が作った(※集英社とどう揉めたかは諸説あり)
・講談社漫画も全部自社から出版しなおし
・夕方18時枠(※深夜じゃない)
・全50話近くで作り直し
という感じで、ファンからしたら「あーん、深夜かぁ?」とか思ってたから、
マジで夕方18時枠でやる時点で、子供に再ブームを起こさせてマジで盛り上げたるぞって気合が入っている。
反面、
初期のアニメからは20年
マンガ打ち切りからは16年
完全版完結から考えても12年
これだけファンは待たされている。
それを考えるとファンの期待と「オメエふざけたもん作るんじゃねえぞコラァ…」という圧はすさまじいものなので、それに耐えうる作品作れるのか?という疑問はあった。
②原作の欠点~構成の甘さ~
まず先にアニメ化するにあたって、僕は『下手に”原作通り”を意識しすぎないだろうか?』を不安視していた。
それはなぜか。
ハッキリ言って、シャーマンキングはめちゃめちゃ設定とかにブレがあるからである。
なんかキャラクター性についてはある程度一貫しているんだけど、
設定がまあまあブレるので「あ?こいつ初期と全然ちげーぞ」とか結構あった。
それを完全版やZEROでなんとかヒイヒイ言いながらつじつま合わせをしているのを見ていたから、そこがちょっと不安だった。
例:最初ハオはめっちゃインディアンな格好なイメージだったため(※OPではマント羽織ってるけど…)、最初、「この人ラスボスですよ~」って感じで、半分影になってて意味ありげに「ニヤリ…」ってハオがにやつくシーンでも、インディアンの格好してる。
けど実際の初登場シーンはマント羽織ってる。インディアン要素一切なし。
とか。
先に挙げた、眼光鋭く見つめるファンに怯え、「はいっ!!原作通りにします!!」なんてことになって、構成がダメダメなところもそのまま…なんてことにはならないだろうかという不安があった。
しかしそんなものはすっぱりと吹き飛ばしてくれた。
③アニメ感想~改変アリで、構成完璧!~
あえて意地悪な言い方をすると、しょっぱなから原作通りではない。
しかしこれでいいのだ。
原作と構成と順番を変えたことで、より理解しやすく、見やすくなった。
頭からハオと葉の意味ありげな関係をさりげなく描いて、
かつ、「主人公の誕生から描く」というところがマジで入りとしていい。
それで、喪助の話をうまくストーリー構成を変えてまとめることで、話が1話でさっくりとまとまった。
また、ポイントとなる、気になった点が二つある。
まずは「春雨を渡すシーン」である。
阿弥陀丸は当然最初から霊体でも刀を持っている。
冷静に考察し考えれば、死んだ時に持っているとされる刀は春雨ではない。
(※春雨を喪助に預けたまま死んでしまったため)
つまり、この初登場時の霊体のままでは”春雨を扱えない”はずなのだ。
しかし、最後に葉が春雨を阿弥陀丸に渡すシーンで、
「春雨の実体から霊体の春雨が出てきて、霊体の阿弥陀丸が受け取る」というシーンが出てくるのだ。
これは非常にぎょっとした。
原作には一切ないのである。
しかも、一部設定に影響を与えかねない重要な描写だからである。
かつ、だからこそ、非常にいいシーンだ!と思った。
アニメを見た瞬間は、上記のような考察(この霊体、春雨持ってないのでは?という説)はすぐには浮かばなかった。
しかし、そういう「原作ファンがぎょっとするけど、ちゃんと原作ファンが納得いく描写で作られている」という意味で、とてもうまい原作改変を行っているのだ。
そういう、「原作ファンがぎょっとする」ことに怯えることなく、いい改変を挑戦的に行っている。
そして、それを渡した時の、『思いなんよ、大事なのは』と言うシーンである。
これも、ここでそんなことは言っていない。
そしてこのセリフ自体も、確かルドセブ&セイラーム戦で言ったか?(大切なのは心だ、というところだったと思う)というくらいで、明確に同じセリフを言ったかはビミョーなところなのだが、このセリフ自体は、葉、そしてシャーマンキング自体の根幹をなすセリフである。
シャーマンキングは巫力をはじめとして、魂の修行など、「心」にかなりスポットを当てた作品だと思っている。
「心」や「思い」というのは今後の作品に関わるところであることを鑑み、この一話でそれを入れてきたと考えると、相当作り込まれてるなこれ…と思った。
ここで「心」でなくて「思い」だったのは、あくまでもこのシーンは喪助から「思い」を受け渡すシーンであるからだったと思っていて、ここで無理に「心」という言葉にこだわりすぎず、シーンに合っている言葉で、かつ、シャーマンキングの根幹をなす言葉をさらりと入れてきたこだわりにヤハリ感服せざるを得ない。
ここ、原作では割と刀はあっさり渡して、阿弥陀丸も「やれやれ、喪助のやつ…」と悪態つくような感じで葉についていくような、わりとゆるいシーンで、アニメのようにしっかりと思いを受け継ぐようなイメージのあるシーンではなかった。
つまり、総合して考えると
「刀を渡すシーンを改変することを通じて、シャーマンキングの根幹であるテーマ『大事なのは思い』であることを抽象的に伝えた」というシーンであることが読み取れる。
④「原作通りアニメ化」なんてする必要はない
はっきり言って「原作通りアニメ化」なんてただの手抜きである。
酷い言い方かもしれないが、原作が漫画や小説である以上――媒体が全く違う以上――まったく原作通りに別の媒体で作ることなんぞ無理なのだ。
僕が引っかかっている一例で「HELLSINNG」などがある。あれは最初のアニメが原作改変がひどい方向に働きすぎたせいで、作り直したアニメはセリフの一言一句までほぼ原作通りに作っていたようだった。
ただ、そのせいで僕としては漫画に比べてエラくテンポが悪いように感じた。
漫画は文字を詰め込んでも、勢いで押せるのでなんとかなるが、いざしゃべり言葉にするとテンポがいい言葉/悪い言葉が存在し、いくら漫画構成上よかったからといって、そのまま映像化すれば素晴らしい作品になるかというとそうではないのだ。
まあHELLSINNGの一件は諸説、色々あると思うのでここまでにしておくが、媒体や話数、ましてや作られる時代も違う以上、原作そっくりそのまま作って面白くなるかというとそうではないし、むしろそれは売れなかった時原作のせいと言わんばかりのようで、僕は嫌だ。むしろ、今回のシャーマンキング1話を見て思ったのは、「原作のエッセンスを理解した上で、そのエッセンスを伝えるための改変をしており、『改変しただろ!』と叩かれても、それが的外れであると堂々と批判できるほどの強いアニメを作ってきたし、それがこけても責任を負う覚悟で作ったアニメだ」と感じたのだった。
つまりは見ろ!シャーマンキングアニメ!
すごい出来だぞ!!!!!!!!!!!
シャーマンキングよろしく!!!!!!!
(2021/4/9 8:13 追記)
一部訂正です。
茂吉→喪助
(一回じゃなくて全部茂吉になってた……茂吉って誰だよ………)
※シャーマンキング原作を貼っておくけど、ややこしいので説明。
・集英社 完全版シャーマンキング・・・最初のやつを書き換えたり、3巻分くらい付け加えて完結させたやつ。
・マガジンエッジ シャーマンキング・・・完全版に、他のコンビニコミックとかで書いた書き下ろしまで全部入れたやつ。一番新しいやつ。
っていうか、マガジンエッジ版がこれで売れてくれたらアニメ作る原動力になるから買って。もしかしたら劇場版作られるかもだから買って。お願いします。
シンエヴァ感想:映画の中に取り残されたオタク。
エヴァを見てきたので感想を書くが、
直感的に感じたのは「うわ、取り残された!」って感じ。
それがイマイチなんなのかよくわからないので、書きながらそこのところを考えていく。
あんまり考察は苦手なのでしない。
ガフの扉が~とか、その辺りの知識は苦手なので、直感的な感想に努める。
なので、「細かい考察とかが苦手で、直感的な理解をしたい」という人に向けた記事であるため、頭を使った細かい考察=知識を必要とする考察ではないため、それを求めている人には向かない記事であることをご了承願いたい。
(※以下ネタバレあるが、別に明確に言及しているところはそんなになく、ふわふわしているから読んでもまあ大丈夫だけど、映画を観ていないと何のことか全く意味が分からんと思う)
・オタクはみんな碇ゲンドウ
だいたいのオタクが結局は碇ゲンドウなのだなあ、と思った。
籠りたい、人との接し方がわからない、人の違いが分からない、人がどうやって交流しているかわからない、他人、他人、他人、世の中どこまで行っても他人と接するしか方法はなく、社会に出るため生きるため、結局他人を知るしか他になく、しかしてどうして、我々他人がわからない。
他人が一体なんなのか。
自分が一体何なのか。
一般人は、その自問自答が思春期で終わるらしい。
他人は他人。自分は自分。別に特に深く悩むこともなく、それで終わる。
我々オタクは人の心がわからない。
いやわからないことはないが、どこまで行っても、根本的には人が苦手。
オタク趣味通じて知り合った友人でも、SNSで「エヴァウケるwww」と言い合っているフォロワーでも、この前までFGOにハマっていたのにハルウララちゃんかわいい!としか言っていない私と同じ道を歩んでいる人でも、結局はそんなものは些細な共通点に過ぎず、最終的に行き着くのは、結局趣味に籠るというところなのである。
オタクが何をオタク足り得ているかと言われたらそこな気がする。
映画、本、漫画、アニメ、音楽。
絵を描く、本を書く、文章を書く、演じる、歌う…。
それはすべて、人との関りがいらないことはないにせよ、
最終的には一人でやることがモノを言う世界である。
自分と、ただ作品だけと、向き合えばそれでいい。
作品は逃げないし、ただそこにあって、別に自分がガタガタ何を言おうが変わらない。
それがオタクにとって本当に優しいのだ。
何かが変わるのが怖い。
そういう意味では僕らは、ゲンドウだけではなく、シンジ君と一緒でもあると思う。
他人が分からないゆえに、他人と接しても、他人と化学反応を起こして余計なトラブルしか発生しなくて嫌になる。ふさぎ込みたくなる。
でも勘違いしてほしくないのは、別にだからと言って今回のシンエヴァが、そういう人間に説教する映画かというとそういう短絡的な話でもない。
で、別にシンジ君を見たからって勇気づけられないといけないとかそんなもんでもない。
この映画をみたからと言って明日から何も変わるわけではない。
所詮は台本の上の話。スタジオの中の話。
スタジオで綾波とシンジが話している。緒方恵美と林原めぐみが話をしている。
演技をしている。
ハリボテ、模型の家、布でできた空。
あくまでこれは創作。
現実じゃないし、これを見終わったら名刺交換してぺこぺこしていつもお世話になっておりますワタクシ○○商事とモウシマス、と言い続ける毎日はまたやってくるな、とふと思った。
で、結局オタクは、碇ゲンドウ。
碇シンジもオタク…に近い。ちょっと違うけど。
冒頭にも言ったが、人類補完計画の秘密だの理屈だの、そんなガチャガチャしたもんはわからん。
ただ、少なくとも「あー人類が溶け合う世界か~~~それがいいな~~~」と思うことがある。
他人との差異が余計な軋轢を生む。
他人の心がわからんから余計なトラブルが起きる。
勝手にこちらの心を決めつけて余計な説教を押し付ける。
我々を振り回す。
これにコントロールされないことが大人になるということなんだろうけど、
自分の場合は振り回されっぱなしだ、他人に。
それに疲れてくると、だんだん、人類、もう一緒くたでいいんじゃないだろうか。とか思い出す。
他人との差異が一切なく、旧劇のラストみたく、もう人々が一つの液体のようになって溶け合う世界。もうそれでいいんじゃないだろうか。
あるいは、シンエヴァみたく、人の見た目も形も、全て単一で、一切差異がない世界でもいいのかもしれない。
もちろんいい大人です、だから人類補完計画みたいな世界が正しくないことなんて百も承知、わかりきっているしそんな世界になるのが最終的には嫌だというのはよくわかる、ただ、全てが嫌になったとき、他人が嫌になったときに望む世界ではあるなと思うのだ。
だからたぶん、精神ごたごたになった我々(お前だけでは?)オタクは、シンジ君にも感情移入しつつ、碇ゲンドウにも感動しつつ、涙をこらえて泣いていたらシンジ君に「泣くのは自分を救いたいから泣くんだよ。泣いても周りは変わらないんだ」といきなり諭されてぎょっとするのだ。
そこが「シンジ君もゲンドウと一緒!オタク!」と言い切れないところである。
そうそう、わかる~~~、私は私を救いたいのだ、だからそこでもう泣いた泣いた、私は私を救うために泣いた、そうなんですよ、我々オタクは救済されたいんですよ、序シンジ君みたく「なんでこんな目に合わなきゃならないんだッ!!!!」って叫び続けたいし、シンエヴァ前半みたくずっとふさぎ込んでいたいし、しかしそうしてると「仕事、やらないの」とかレイに言われるしアスカには「そうやってふさぎ込んで、周りがなんとかしてくれると思ってんでしょ!」と説教されて、あ~これはまんま人生。ハイ私の人生、そうです、ハイ。と冷静になる。
むしろ、シンエヴァがオタクにめちゃくちゃママみを出してすり寄る映画であれば死ぬほど依存していたかもしれないが、どちらかというとオタクが滅んでいく映画だったから、オタク=ゲンドウを滅ぼす側の映画だったから、余計に『うぉおおおおおお感動した最高!!!』というより『取り残された』感を感じたのかもしれない。
僕らはシンジ君に倒される側なので・・・。
自分らがあれだけ馬鹿にしてたシンジ君に諭されるようになっちゃうし、しかもシンジ君は声変わるほど成長していて、「シンジ情けなwww」とはもう二度と言えず、僕らオタクは映画のハリボテの中に取り残されることになるので、映画をみた後に「あ……」という情けない声が漏れ出るような感じであった。
僕が映画を観た回では、終わった後にこれみよがしに拍手をして盛り上げようというさむいオタクが何人かいたが、別にそういう映画ではないし、むしろこの映画は、それをやめろと言っているんじゃないだろうか。
なんか、あれだけハリボテ感を強調されたので、僕としてはするっと「よかったなあ」としみじみするのはわかるのだけど、どうにも「うぉおおおお!」と拍手喝采になるのだけはよくわからない。
・エヴァの破壊
最後の親子喧嘩では、すべてのエヴァという作品の破壊をしてた。
二人して初号機初登場シーンを壊し、ミサトさん家を壊し、綾波の部屋を壊し、ハリボテの部屋で戦い、そのハリボテを壊し、ハリボテから出ていこうとして…。
エヴァに籠るものに対するアンチテーゼなのかなあとかふと思ったりした。
でもこの映画が優しいなと直感的に思ったのは、別段、我々オタクを「突き放し」「説教する」映画ではないなと思ったからだ。一部そういう感想もあるそうだが、僕はそうは感じなかった。
どちらかというと、自然と大人になったシンジ君に「取り残された」という感覚が強く、そこにあまり説教的な意味合いはないと思う。説教というのはもっとめんどくさく、講釈垂れたウゼェもんである。決してそういう映画ではない。
大人になったシンジ君が最後に階段を駆け上がっていくシーン。
あれは下からみるから意味があるのだと思う。
視聴者から見て上に駆け上がっていく。
視聴者、私は取り残されてあがっていく。
僕らはそこにいたまんまだ。
「映画が終わった瞬間、拍手したらみんなしてくれるやろなあ…ww」とかクソ寒い事考えている限り、我々はそこに取り残されているのだ。
でも結局、僕も一緒に上がっていく視点になれず、「取り残された」と感じたのであれば、その寒いオタクと同じステージでシンジ君を見上げているにすぎないな…とは思った。
そう、映画を見終わったときの、妙なすっきり感。別に興奮しているわけでも、何か大きく変わったわけでもない。
取り残された感。
これだけ何年も何年も引き込んでおいて、違和感なく映画の中に引きずり込み、そうしてそのまま、作品だけがそこを抜け出して、僕らだけおいて駆け上がっていってしまった。
そういう意味では、エヴァに囚われてしまったのかもしれない。
エヴァに囚われて、エヴァの呪縛で、子供のまんま成長しないままになってしまったのかもしれない。
エヴァは僕らだけ映画の中に置いて、まっとうな成長をして、卒業してしまったような気がする。
そう、それでシンジ君だけは、しっかりと大人になってしまったのだ。
いつまでもエヴァに囚われて、エヴァの呪縛に縛られたまま子供のままでいられる僕らをほおっておいて、シンジ君は正しく大人になった。
しっかりと親父と喧嘩をし、今まで理解を拒んでいた親父をしっかり理解し、親父を問答無用で切り伏せてみて見ぬふりをする、なんてこともなく、親父をまっすぐみて、親父のATフィールドの向こう側へと踏み込んでいった。
我らは、取り残されたオタクは、そうはなれなかったオタク。
他人のATフィールドの先へと踏み込めなかったオタク。
いつまでも幼いまま。
・庵野に置いていかれた
あー、色々書いていて冷静になってきたけど、そう考えるとTwitterのトレンドに「庵野 大人になった」とか書かれていたのが何となくわかった気がせんでもない。
旧劇場版だと、なんか不幸なまま(なんちゃらインパクト?かは知らんが、人類補完計画が完全に終わった状態で、別に救済も何もないまま)終わるけど、今回のシンエヴァはそうじゃなかったよね。不幸を破壊してきた。
だから、庵野が「あ~人々の差異が全部なくならねえかな」ということを碇ゲンドウみたく思うことが、なくなったのかもしれない。
シンエヴァンゲリオンの「シン」って何だと思った時に、すげぇ雑解釈すると「シン」って、現実味のことだと勝手に思ってる。シンゴジラもシンウルトラマンもそうだったし。そういう意味では、エヴァが現実と溶け合って、これハリボテやねん、セル画見せられてアニメやねん、な、という訴えかけで現実に引き戻された感はある。
知らんけど。
結局、庵野に取り残されたってことなんだろうか。
ともかく、僕は映画に取り残された。
映画の中に取り残された。
別に、エヴァを初期アニメから現役で見ていた世代でも、序すらリアルタイムで見た世代ですらない。エヴァと人生一緒に歩んできたわけではない。
それでも、取り残された。
さようなら、全てのエヴァンゲリオン。ってのは、そういうことなんかな。
作中で人々に宿るエヴァはすべて浄化されて破壊されて元通りになった。
「エヴァ」のない世界になった。
僕らがいる世界も、エヴァの続編はもうない世界になった。
波のように人々が押し寄せるシーンがあった。
人類補完計画でエヴァ化した人々が、雪崩のように溢れてくるシーンがあった。
映画館には人が波のように押し寄せた。
それもなんか元通りに戻されたような感じ。
そう、なんというか、我々は人類補完計画阻止されて、何か邪悪なものをキレイにされたというわけではなく、「落ち着かされた」というか。
わざわざ終盤のシーンでは、ご丁寧にすべてのエヴァを一個ずつ丹念に壊していくシーンがあった。
だから余計に、「あ、もうエヴァないんだね」と改めて思わされた気がする。
エヴァの続編はないし、これで続編作ったら監督はバカなんじゃないだろうか。
たぶんバカだと思う。それかスポンサーが1兆円とか積んだんだと思う。
やっぱりそうだなあ、うん。
映画見終わって感情整理つかなくて、ずっと書きながら、こうかなあ、ああかなあ、と考えながら書いていたけど、やっぱり僕らは、取り残されたんだね。
なんかどうせぐだぐだエヴァ続くんじゃないのとか、シンジ君もおんなじようにグダグダいうんじゃないのと思っていたら、思いのほかするりと違和感なく抜けていって、最後に嫌というほど現実味のある街中の映像を見せつけられて、そこにネルフも何もない世界が垂れ流されている。
僕らは取り残された。映画の中に。
たぶんそれがエヴァ観た人の、感想なんじゃないのかなあ。
なんか、「あ、庵野さんに、置いてかれちゃった」って感じで、「待ってよ!!続編はないの!?」という感じもなく、「ああ、はは…」って感じで、置いていかれたことに納得するしかなくて、ただただ呆然とそこに立っている。
・「取り残された」とは何なのか
何度も言うけれど、これは「僕らよりも先走って突っ走って、わけわからん暴走していって僕らを置いていった」のとはわけが違う。
僕というオタクが、結局は精神的な成長をしておらず、シンジ君やそれを取り巻く作品それ自体が、正しい歩み方で成長していって、「あ、そうか、俺が進んでないだけなんだな」とするりと納得した。そういう意味での「取り残された」なのである。
それを改めて認識して、「あ、僕らは取り残されたんだな」と改めて、認識すると、ここから早く抜け出さないと不味いなという危機感に立たされる。
我々は前向きになろうがなるまいが、映画をみて気持ちが何も動かずとも、生きて大人になるためには現実と向き合っていかないといけないんですが、ニアサードのあとじゃあるまいし、普通に生きてれば、普通に生きれてしまう。
生命の危機になるほどの状況にもならなければ、それをなんとかする責任も発生しない。
誰かのせい、お前のせい、あいつのせい。
それでなんとか、多少のことがあれば生きていられる。
だから我々は、自分で何とかしようと思わない限り、外部要因による変革は基本的に発生しないんです。
もちろん、生活面でキツイ人間が存在することも認知していますが、それこそニアサードインパクト後のような、全員が全員、生きるために必死な社会かと言われたらそうではない。
ぬるく生きるということだけを見れば、ぬるく生き続けているやつは腐るほどいる。
だからシンジ君になって、ふさぎ込んでいて、それで誰も呼ばないから、本当にシンジ君のまま50歳、60歳になった人々がたくさんいて、それを僕も何人も観測したし、本当に自力で何とかしなければ、シンジ(50)が誕生しかねないという地獄なんだよね。それこそエヴァの呪縛に囚われて。
けどそれってエヴァに「おい!!!!!引きこもってんなよコラ!!!!!!!」って言われても「うっせー!!!!!!」としかならんので、けどそういったニュアンスをするっと伝えてきたから、「取り残された」と言うワードでずっとここまで語っているんだよね。
シンエヴァが説教じみた映画ではない…という話の根拠がもう一つ。
ふさぎ込みから解放される、ふさぎ込みを脱却するための具体的な方法は何一つ説かれていないからである。
エヴァンゲリオンが「説教」垂れ始めたとしたら、絶対に「シンジ君みたいにならないためにはこうしろ!」というやかましい上から目線の指示が飛び交うはずだが、シンジ君は綾波と話す中で、こう、自然とスッと戻ったので…。
それでスッ…とああなったので…。
なんか、別に、レイが死んだから~というわけでもないし。
すごいシンプルに、ただただ、「なんか大人になった」という感じで。
それって本当に自然に発生することで、漫画のように「敵キャラを倒したから強くなった!」「兄を越えたから大人になった!」とかそういうわかりやすいマニュアルは存在しない。
各々、人間にはたぶん大人になるための必要ルートというのが存在していて、それは自分自身で見付けないと、自分のマニュアルは自分しか持っていないので、他人がどうこういうのをやってみたってしょうがない。
ただ、「他人が大人になる過程」を見ることで、それが自分の大人になる過程への理解の参考になることはある。
だから、そういう意味では、とても丁寧に「シンジ君が自然に大人になる過程」を書いていて、それがあまりアニメ・漫画然としすぎていなかったので、だからとても納得がいったんだと思うし、取り残された感が発生したんだと思う。
ああすっきりした。
別にこれを人生の教訓にするわけでもなんでもない。
ともかく感想が書けてすっきりしたからそれでいい。
同じ感想を持った人、「取り残された」と感じた人はぜひコメントしていってほしい、意見聞きたいので。
(追記:2021/03/17 0:09)
>何故シンジ君は立ち直ったのか。私の見解ですが、こうです。「免責された状態で、みんなに優しくされたから」です。
>免責され、優しくされていたシンジ君は、免責されていたがゆえに、この村で生きていくという未来を本気で想像する時間があったゆえに、この村の生活もいいじゃないかと心の奥底から思えたからこそ、綾波からたくさんもらった大切なものにも気づき、「ここにとどまるのではなく、ケリをつけたい」という穏やかで、しかしそれゆえ強い自分の思いを発見できたのだと思います。
いいコメントがありましたので引用させていただきます。
これはとてもなるほどと思った。
今までシンジ君はかなり理不尽な状態に延々と晒され続けていたので(よく「情けない」と言われるが、そもそもいきなりあんな年の青年があんな責任を負わされる時点でおかしいしどうかしている)、それで逃げるな、逃げるな、と言われ続けていたので……。
確かにそういう意味では、「優しくされた」ことって、自分は今まであまりないんだな…とははたと思った。
で、逆に僕が「取り残された」と感じる理由も少しわかって、たぶんそれは完全に僕個人の話なのですが、僕があまり自分の辛さに対して、そういったやさしさによって免責された経験があまりないから(つまり、シンジ君より成長していない)、余計に「取り残された」と感じました。
反面、自己の世界でもう少し自分の中のシンジ君的な存在(精神的に成長していない自分)に対して、もう少し優しくあることで、シンエヴァのシンジ君に追い付くことができるのかな、とも思いました。
シンエヴァってわりかし言われているように庵野さんの内面を何人かに分解しているようなイメージな気がしているので、庵野さんの中でシンジ君に、もちろん他者から直接優しくされたこともあるでしょうが、自分で、庵野さん自身で、自分の中のシンジ君に「しばらく好きにしたらええ」ってやったというところもあるんじゃないかなという気がしました。
そうすると、少し何となくコメント全体が分かってきて、取り残された感から脱却できそうな……(理屈ではここまでなんとなくわかるけど、気持ち的にはまだ脱却できていません、取り残された感から)。
コメントありがとうございます。
つらい、キツイ時は、ヴォルデモートのせい
きついときや辛い時の原因や解決方法が、多種多様に拡散され続けていますね。
僕が見た限りだと、「体調が悪いのは気圧のせいかもしれない」とか「昼間の眠気がきつい人は鉄分が足りていない。ミロを飲もう」とか、同様の種類で「昼間の眠気がきつい人はアリナミン錠剤を飲もう」とか。
あるいはもっと発展した話だと、「そのつらさは大人の発達障害かも」とか「HSPかも」とか、病名がつくこともありますね。
めんどくさいです。
これは僕自身が当事者なので言っています。
めちゃくちゃめんどくさいです。
僕も色々試しました。実際、ミロもアリナミンも家にあります。
しかし、原因が多種多様に溢れすぎてて、特定が大変です。
あと、それで解決しなかった場合/あるいは解決方法がなくなった場合(※ミロとかは、Twitterきっかけに人気になりすぎて生産停止になりました)、詰みます。
あと、原因論で考える時、一番まずいのは「自己責任論」にうっかりつながりかねないことです。
仕事を淡々と進める上では、原因論で考えないといけない場面はありますが、自分の中のことなので、原因論だけでははっきり言ってわからないことがたくさんあります。
仕事のように、他の人と一緒に考えられたり、書面やデータで何かが残っているわけでもありません。
それを自分ひとりで考えた時に「原因を追究していない自分…」とか、「原因がわかっているのにやらない自分…」というところを責めるようになってしまい、自責が強くなり、さらに辛さやキツさが増す場合があります。
確かに、それで他者に迷惑をかけていた場合に、「何かをしないと…」と考えることは必要かもしれませんが、それで自責が強くなって動けなくなって、結局何もできなくなっては本末転倒です。
もういっそのこと、ヴォルデモートのせいにしておきましょう。
めんどくさいので。
図示します。
この世の中の辛いことや、謎にキツイ現象は、ヴォルデモートが起こしています。
ハリーポッターよくわからないんですが、ヴォルデモートは確か悪い奴です。
なので、人間が憎いと思っているはずなので、「人間がつらくなる電波」を送っています。やたらおじぎをさせたがります。
これは防げません。アルミホイルを頭に巻いても防げません。
不思議な魔力で「人間がきつくなりつらくなる電波」を送り続けています。
その対象はヴォルデモートのきまぐれなので、いつくるかわかりません。
じゃあ誰かに相談しようとしましょう。
しかし、ヴォルデモートは名前を言ってはいけません。
これでは相談できませんね。
医者に行っても妄言を疑われるだけですね。諦めましょう。
そうです、世の中の「謎にキツイ現象」や「謎に辛い現象」はすべてヴォルデモートが起こしているのです。
そしてこれはどうやっても回避できません。
こちらからの攻撃は届きません。我々は魔法が使えないので、ヴォルデモートは無敵です。
もうこれは「ヴォルデモートめ~~~くっそ~~!!」と言いながら、辛さが過ぎるのを待つしかありません。
ヴォルデモートを恨みましょう。あなたのせいではありません。
決して、あなたが原因を追究できないとか、あなたがハリーポッターでないのが悪いとか、ヴォルデモートを倒せないお前が悪いとか、そんなわけはないので、ヴォルデモートが悪いです。
今日から辛いことはヴォルデモートのせいにしましょう。
原因究明をどうしてもしたいなら、ヴォルデモートが去ってからにしましょう。
それでは、ウィンガーディアムレディオーサ。